ただの相談役 気まぐれブログ

気塞(きぶっ)せい
202112.03

あなたのための家づくり
倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。

気塞せい」という言葉は
夏目漱石の小説で
覚えたのだと思う。

「気」が「塞(ふさ)がる」

漢字の良さは表意文字なので
字を見ただけで内容が分かる。

漢字は覚えるのは大変だが
いったん覚えると
コスト・パフォーマンスには
すぐれている。

そんなことを考えるのも
本当に「気塞せい」だからだ。

新居で2人暮らしをして
奥さんと嚙み合わない日常に
イラついている自分がいる。

新居の玄関ホールの天井の
ダウンライトの電球が
月に1個は切れる。

11月の月末には2個が
同時に切れた。

8個の内の2個だから
たまらない。

切れた2個は取り外し
ホールの奥の廊下の2個と
入れ替えた。

ホールの奥の2個は
便所へと続く
薄暗い廊下を
照らす明かりだった。

明るくないと
便所に行くたびに
陰気でいけない。

「切れた電球を
出してくれん‥‥
買って来るから」

「つく電球は無いって
言ってるでしょ」

「ジュンテンドーに
なんで無いんじゃ」

「ジュンテンドーってなによ
我家には無いの‥‥」

「だから
買いに行くんだろうが‥‥」

そんな噛み合わない
遣り取り自体が
意思の疎通の面で
そもそもおかしいので
腹が立ってくる。

買って来た電球を
取り付けた後で
奥さんに言った。

「今日のジュンテンドーの
領収書は置いといてくれよ」

「何で‥‥カレンダーに
丸をしとけばいいじゃん」

『カレンダーに丸なんぞ
何時でも何処でも誰とでも
つけられるじゃあないか』
と又腹が立ってくる。

『電球が悪いのか
配線が悪いのかを知るには
はっきりとした物証が
いるんじゃ』

「置いとけって言(ゆう)たら
置いとけよ」

「お父さんが置いて置いたら」

「オレは歳で忘れるんじゃ」

「私も歳よ」

朝からこんなことがあると
誠に「気塞せい」なのである。

新居の趣味部屋の窓から
南を覗くと
甍(いらか)の波の向こうに
はためく旗を
見ることができる。

茶屋町支署が
毎朝掲げる日の丸だ。

その左に映っているのは
ユーリン・ホームの新事務所の
薪ストーブの煙突の先っぽだ。

今朝も日の丸が強くはためく
風の強い日だった。

北風吹きぬく 寒い朝も
心ひとつで 暖かくなる
清らかに咲いた 可憐な花を
みどりの髪にかざして 
        今日もあゝ
北風の中に 聞こうよ春を
北風の中に 聞こうよ春を

うちの奧さん
茶髪に染めとるし。

執筆者:中井勝人
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