ただの相談役 気まぐれブログ

あだし心と浪漫主義
202412.16

一棟一棟 手仕上げ住宅
倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。

昨日は
頭が枕から離れない一日だった。

ひねもすのたりのたりと眠り
大汗をかいて目を覚まし
上半身のシャツとパジャマを脱ぎ
タオルの乾布摩擦で汗を拭き取り
下着とパジャマを着替えてから
ベットに倒れ込む。

そんなことを繰り返した。

夕方に目覚めた時には
キャメルのキングサイズの
敷き毛布までぐっしょりと
濡れていた。

私が夕方 汚れものを持って
LDK に降りていくと
奥さんは入れ替わりに
寝室に行き
ベットの毛布を引き剥がした。

毛布を洗濯機に掛け
洗い上がった毛布を
コインランドリーに持って行き
私が夕食を食べている間に
ベットに敷いてくれていた。

「ありがとうな‥‥
お母さん‥‥優しいなぁ~」

食卓の私の隣に落ち着き
ビールを飲み始めた奥さんに
お礼を言いながら 私は
肩を抱き寄せようとした。

「甘えなっ‼‼‼‼」

奥さんは私の手を払いのけた。

「甘やかしてくれる人がいたら
いつでもそこへ行ったらええんよ」

「そんな人がおるもんかいな‥‥
居るんはお母さんだけじゃが
そんな人がおったら‥‥
罰が当たってしまうわ」

君をおきて
  あだし心を
     わがもたば
末の松山 波も越へなむ

このような成り行きを予測して
奥さんにメモ紙を手渡した。

「何よ‼‼‼‼」

「お前に一途やぞって書いた
感謝に気持ちじゃが‥‥」

「気色わる‥‥止めてくれる」

奥さんはメモ紙に
目を落としもせず
丸めて屑籠に捨てた。

昭和男の浪漫主義を
判ってくれない妻であった。

執筆者:中井勝人
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