ただの相談役 気まぐれブログ

『「評伝 小室直樹」上下(村上篤直 著・ミネルヴァ書房)』の書評 
201811.05

アナタの隣りの工務店 倉敷茶屋町ユーリン・ホーム。

『「評伝 小室直樹」上下(村上篤直 著・ミネルヴァ書房)』
を注文しています。

K氏の書評
 多くの後進を育てた自主ゼミで知られ、
破天荒な言動で鮮烈な印象を残した知識人・
小室直樹が死去して8年。小室を「命の恩人」
と慕う1972年生まれの著者が、愛にあふれた
1500㌻超の大著を書上げた。「こんなに面白く、
一生懸命に生きた学者がいたことを知って欲しい」
       (中略)
 依頼を受けて取材を始めたが、実像が少しずつ
明らかになる過程が面白くて仕方がなかった。
弁護士業務の傍ら、聞き込みなども重ね、4年間で
100人以上に取材。(中略)そうして学問や生活、
恋など、魅力あふれる人間性を立体的に描き、
著者をして「知らなかったことばかり」と言わしめる
評伝ができあがった。執筆を通じ、純真な人間性
だけでなく、学問の全体像も何となく見えてきたという。
「先生のように考えるための、私自身の小室直樹研究
が再び始まった」

T氏の書評
 いやはやベラボーに面白い。奇人・小室直樹の
奇行・逸話のテンコ盛り、白眉の評伝だ。
 小欄にも忘れがたい「小室体験」がある。山本七平
との対談の了承を得て、当日、愛車を駆って同じ町に
住む小室を迎えに行った。(中略)寝ぼけ眼で小欄の
名刺を見るや、
「君の名はギョウうと読むのか、タカシと読むのかね」
「鼓腹撃壌(こふくげきじょう)の堯です」
「堯、舜、禹、桀、湯、紂・・・・・・」
 歴代中国皇帝の名を延々と諳んじ、対談のホテルに
着く頃には毛沢東に及んだ。博覧強記の人とは知っていたが、
改めてビックリ。(中略)
 本書は上下巻合わせて一千五百ページを超えるが、
随所に抱腹絶倒のエピソードを鏤めながら、小室の出自の
謎解きからその死まで一気呵成に読ませる。
 余りの出来栄えに感じ入り、著者に会ってアレコレの
余話を聞いた。聞けば四年がかりで百人を超える取材をした。
著者は、(中略)、弁護士、四十六歳。小室に会ったことはない。
なのに「日本のディオゲネス(樽の中に住んだ古代ギリシャの哲人)」
を平明達意の文章で見事に刻んだ。

ひとつは私に「評伝」を買ってでも読みたくさせてくれた書評で
ひとつは私が「評伝」を注文済みと優越感に浸らせてくれた書評です。

今日あたり「評伝」が届くのではないでしょうか。

執筆者:中井勝人
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